全国の水準点の親玉たる、水準原点を見に行ってきた。
6月3日の測量の日を前にして、
普段は閉じられている水準原点のフタが開けられており、
水準の線まで見ることができた。
水準原点とは
正直あんまりよくわかっていないものの、
日本のさまざまな場所の標高を測る原点となっている場所が水準原点。
場所は国会議事堂の眼の前、
国土地理院の前身のひとつの旧軍の陸地測量部があった場所に水準原点はある。
軽井沢の標高は... とか言うとき、もちろん測量で測るのだけども、
どこからの高さをもって標高とするかといったときにこの水準原点が必要になる。
海からの高さなんでしょ?となるところだが、
よくよく考えると潮の満ち引きなんて待ってたらいつまでも測量できない。
そこで、海面高さは継続して測りながら平均を求めつつ、
頑丈な土地の上に固定してこしらえたのがこの水準原点のよう。
あとは、海面からの水準原点の高さを求めて値が定まっている。
海面は、東京湾平均海面(Tokyo Peil:T.P.)と呼ばれているようで、
水準原点は、T.P.+24.3900 m の高さにある。
この水準原点から、日本全国津々浦々に水準点が建てられている。
公開日の様子
正直、当日になってTwitterで公開を知って急いで向かった。
この階段の上、右に水準原点がある
このパカッとしているところから見れるのが水準原点。
この石の中に埋め込まれているガラス質のところに、
うーっすらと目盛りが引かれているのがわかる。
0の線が、日本の標高の基準。
東京湾の海面から +24.3900 m の高さとなっている。
そして、目盛りがブレないよう、目盛りが埋め込まれている石はバカでかい。
裏から見るとどんとした基礎が見える。
実際に、もっと深くまで基礎が打ち込まれてる。
そして、水準原点の標高を確認するため、
まわりに一等水準点が5つ(甲、乙、丙、丁、戊)ある。
ほとんどが鉄板で覆われた地下に据えられている。
こっちの水準点のほうがよく見る。
そして、日本水準原点の横には、電子基準点もある。
都心としては初めて設置され、「東京千代田」の名前となっている。
これが水準原点(東京千代田)
ちょっと変に神々しい感じに写って、怪しい宗教に見えるけども、
この日に集まった測量ファンの方々である。
電子基準点の先っちょにはGNSSアンテナ(要はGPS信号を受信している)があり、
中には無停電電源などいろいろ詰まっている。
非常に楽しかった。
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